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図案塾とは?
それは、「日本の伝統文様を正しく理解し、新しいデザイン生かす」ことを目的として活動している団体です。
着物はもちろん、茶道の裂、陶器などに描かれた伝統文様は、いつも目にするけれども、どういったいわれがあるのかは、あまり知られていません。

形は継承されども心知らず
たとえば、「『松竹梅』はなぜおいめでたいのか」を説明できる人は少ないのではないでしょうか?
「松」は常緑樹のため、若くいきいきとしているさまを表し、
「竹」は中が空洞で節があるため、腹心がなく、徳のあることを意味し、
「梅」は1年の最初に美しい香りとともに咲くため、他者に先駆けている
ためとされています。

日本の教育が教えてくれないこと
伝統文様にしばしば登場する鳳凰や蓬莱山、高砂...などというもの。どれも聞いたことはあるけれども、よく知らないという方も多いのではないかと思います。
仕方ありません。日本の戦後教育は、見事なまでにあっさりと捨ててしまいました。その代わりに西洋で育まれた文化ばかりを教えてきました。音楽はお琴や三味線の音を聞くことはありませんでしたし、芸術で浮世絵や能を目にすることはありませんでした。

ビジネスと文化の継承の溝は深く
そしてさらに、着物に関する仕事を生業にしている人ですら、その知識を身につけることをしていません。なぜなら、そんなことを知らなくても商売ができるからです。今の経済のシステムでは、それが当たり前になってきています。今の日本で現役として活躍する年齢の人たちは、そういった文化に触れることなく生きていました。こういうことをちゃんと知っているのは、それよりも上の世代のひとたちだけということになります。時間がありません。10年も経つとどうなってしまうかは、想像に難くありません。

日本人としての基礎教養
私たちは日本人の多くは日本に生まれ、今もなお日本に根を下ろして生きています。歴史に裏打ちされた日本人の心は、今も色濃く文様に残っています。いにしえの日本人は、衣類や生活用品に文様として祈りと願いを込め、日々暮らしてきました。その心をいま一度見直してみることで、私たちが日本人として生きていく道が見えるように思えてなりません。

伝統文様を次代に生かすために
着物や茶道、華道などをされてる方だけでなく、より多くの人が日本の文化を再認識し、新しい形で生かしていくことができれば、「伝統」はただの「古くさいもの」ではなく、いきいきとした日本をつくっていくきっかけづくりになるのではないか?図案塾は、そんなことを描いて、活動を行っています。

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