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前半の講座では、季節の文様とそれにまつわる歳時記を取り上げ、文様を味わいながら、それを身にまとってきた人々の思いや祈りについてお話しします。
今回は、開花が間近に迫った「桜」です。 人々はどんな思いで桜を眺め、「お花見」はかつてどういう意味を持っていたのかを掘り下げました。 着物の文様として、桜が多用されるようになったのは、ここ20〜30年のことなのです。確かに、「歳寒の三友(松竹梅)」や「四君子(蘭竹菊梅)」など、古くから用いられている古典文様には、桜は含まれません。それは、3つの理由が大きく働いていると考えられます。 ・古典文様のルーツにあたる中国では、あまり桜になじみがなかったこと ・日本では桜が庶民の花であったため、「歳寒の三友」などを用いていた公家の人々には、あまり縁がなかったこと ・桜は「散る」ので、身にまとうものとしてふさわしくないこと 染井吉野の普及とお花見の大衆化が進むにつれ、桜がポピュラーになってきたのですね。 |
1月から12月まで、それぞれの月にあてはまる花のカルタを置いていくという形で、四季折々の花々とそれらをあしらった文様をご紹介しました。これを機会に、四季の花と文様への理解を深めて、楽しんでいただければ嬉しく思います。 |
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